地声のある人・地声のない人

以前も、地声について書かせてもらったのですが
それの続編的な感じで、今回は地声について。。。

 

今日改めて感じたのは
「地声を見失っている人が、本当に多い…!!」という事。

 

ハァ~~と息が混ざった、明らかな裏声なのに
本人はそれを地声だと思っていたり、、、

 

少し前にも
私が前からお世話になってる歌好きの知人から
「地声のまま高い音をどう出していいか、やっぱり分かんないんだよね~」と相談を受けて。

もちろん私の今の活動を知っているので、少しだけ
本人が地声だと思う感じで歌ってもらったんです。

私「ん~…裏声で歌ってますね~」

「えっマジで?これ裏声なん!?」と、若干ショックを受けてる模様。
「じゃあこの曲は?」「これも裏声ですね」「うそ~!?」

 

このやり取りが何回か続き、私が実際に
「〇〇さんの今の状態ってこうなんですよね。
んで、そこからもっと地声の響きで歌うと、こんな感じなんです」
と、軽くデモンストレーションすると

 

目をキラキラさせて「おぉ!こんなに違うんや!凄いな…!!」だって。

そうなんです。私たちのこの実際のやり取りからも分かるように
気付かぬうちに、地声を忘れてしまってる人が思っている以上に多いという事実。

 

さらには、
ベルティングを使うと、こんな風に声や響きって変える事ができるんですよ~と

響きが変わる瞬間を実際に聞いてもらったのですが
「ここまで変える事ができるんだ…!声って奥が深い。。面白い!!」と
嬉しい一言を言ってもらえました。

 

 

話は戻り、、、

どうして地声を忘れてしまう人がこんなにも多いの?

 

一つ前置きですが、地声が元々ない人なんていません。
産声をあげて生まれてきた以上、皆さん地声は持っているんです。
なので今回敢えて「忘れてしまう」という表現をします。

 

①声を出せる(出す)環境が減ってきた

 

時代…と言ってしまえばそれまでなんですが
例えば、マンションやアパートのような集合住宅が増えてきたりで、
お隣さんに迷惑がかからないように

普段の話し声も、ヒソヒソ声のように変わってしまう。

みなさんの中で、そう言われてみれば確かに…って方いませんか?


そしてそれがだんだんと、”普通”になってきて
その人の中でそれが地声として
体の記憶が書き換えられていくのかな…?

 

 

あとはネットの普及や、コミュニケーションツールの軸が
SNSなどに移っていってるのも、私の中では要因の一つの気がしています。

最近は、仕事の欠勤の連絡も(良い悪いは別として)LINEとかでしたりするみたいですね?
それに、学校の休校の連絡もメールやLINEなどで一斉に送信する、と
ニュースで目にしたことがあります。

 

私が子供の時は、連絡網があって
「台風の為、今日は学校お休みとの事です」っていう内容を
バケツリレー形式で、家の電話で伝えていってた時代なんだけどな~。
『連絡網』なんて言葉も死語になりつつあるんだろうか…?うーん。

 

さて、また少し脱線してしまいましたが、、、汗

 

ネット社会が進みに進む昨今
声を出す機会そのものが減ってきているような気が、私はしています。

 

 

②本音を言えない空気

 

人間はストレスが溜まると、普段話すときも
声の表面を殻で覆ったような状態で話しだすそうです。
だから、モゴモゴとこもったような声になったり
相手に伝わりにくい、息の多い声になったりするんですって。

 

誰だって悪いストレスは溜めたくないものですが
自覚してないような本当に小さな小さなストレスが
少しずーつ積もっていき、それがいつしか”発声の異変”としても表れてしまう。
しかも本人はそれになかなか気付かずで、、、
気付いた時には、深刻な状況になっていることも珍しくないんです。

 

 

地声=自信だと、ブログでも何度かお話してますが
ベルティングは
「自分は高い音が出せるんだ!」という強い気持ちが凄く大事。
その強い気持ちは、【テクニック】以上の力を発揮することを
私自身、何度も経験してきました。

 

そういう経験から思うことは。。。

地声って、その人の本当の声・本来みんなが持ってる声だから
やっぱり、忘れたままでいてほしくないです、私。
そしてその、自分の本当の声を好きになってほしい。

 

さらには、ヴォーカルはやはり喉がすべて。
生身の身体を使って音を出す楽器ですからね。
壊さないように、ずっとずっと大事にしてあげて下さい。

 

ベルティングって、喉に負担がかからない健康的な発声法だし
それでいて誰もが「何この人の声!?」と、思わず振り返ってしまう程の
パワフルな響きだし、、、

 

いやーーやっぱベルティングってスゴイ♪♪

 

 

Aya